祭りには、いろんなやつがいる!「集楽座」初日開催レポート - 集楽座 Collective Sounds & Cultures

集楽座 Collective Sounds & Cultures

集楽座 SHURAKUZA
渋谷 代々木公園 野外ステージ アースガーデン“秋”内
2026年10月24日(土)25日(日)

祭りには、いろんなやつがいる!「集楽座」初日開催レポート

10月24日(土)、代々木公園野外ステージにて「集楽座 – Collective Sounds & Cultures -」が開幕しました。「都会のふるさと」をテーマに、ジャンルも国も世代も異なる音楽や文化が隣り合う、2日間限りのお祭り。会場には赤いテントや木組みが立ち並び、野外ステージを活用した「大舞台」と、間近でパフォーマンスを楽しめる「表舞台」、そして個性豊かな飲食店やマーケットが軒を連ねました。

初日はあいにくの雨模様。それでも時間が経つにつれて多くの皆さんが会場を訪れ、音楽や踊りを楽しむ姿があちこちに見られるように。そんな初日の様子を、出演アーティストの皆さんのパフォーマンスとともに振り返ります。

華純連|威勢のいい掛け声と阿波おどりで「集楽座」が開幕

オープニングを賑わせてくれたのは、アースガーデンではお馴染みの阿波おどり連「華純連」の皆さん。約1年半ぶりの登場です。

太鼓と笛の音に威勢のいい掛け声。踊り手の皆さんが繰り出す迫力ある演舞に、足を止めて見入る方やカメラを向ける方の姿も見られました。雨の代々木公園に祭りの賑わいを届け、集楽座の一日が華やかに幕を開けます。

北村蕗|繊細な電子音と歌声が雨の大舞台を彩る

華純連の皆さんによる演舞が終わる頃、大舞台の前にも少しずつ人が集まり始めました。

初日の大舞台のトップバッターは、北村蕗さん。小雨がぱらつく中、鍵盤の音色が会場を包みます。美しい旋律に打ち込みのビートが加わると、楽曲の雰囲気は一変。繊細な音の重なりから、身体を揺らしたくなるグルーヴまで、多彩な表情を見せてくれました。

終盤には「雨なので、最後は温めていきます」と皆さんに声をかけ、立ち上がって歌う場面も。雨の中で始まった大舞台に、北村さんの多彩な音楽が彩りを添えてくれました。

炎士|踊りの輪が広がる、熱気あふれる阿波おどり

続いて表舞台を賑わせたのは、阿波おどりの「炎士」の皆さん。「サーサー!」という掛け声に、甲高い鳴り物の音。力強い演舞が始まると、周囲の皆さんも次第に身体を動かし始めます。海外から訪れた方々も踊りの輪に加わり、あちこちから歓声が上がりました。

踊り手と見る人の距離が近く、気がつけば一緒になって楽しんでいる。そんな表舞台ならではの賑やかなひとときでした。

CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN|雨の中に広がる心地よいグルーヴ

大舞台の2組目は、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINの皆さん。ギター、ベース、スチールパン、DJ、パーカッション。多彩な楽器が重なり合い、スチールパンの軽やかな音色とパーカッションのリズムが、心地よいグルーヴを生み出します。大舞台の前には次々と人が集まり、傘を差しながらリズムに身体を預ける方や、音楽に合わせて踊り始める方の姿も見られました。

ギターやベースのフレーズに、スチールパンやパーカッションが絡み合うことで、楽曲はさらに豊かな表情を見せていきます。雨の代々木公園に響く、軽快でダンサブルなサウンド。演奏が進むにつれて会場のグルーヴも高まり、皆さんが思い思いに音楽を楽しんでいました。

鬼の右腕|呪術的なサウンドと鬼が現れる異世界舞台

続いて登場したのは、鬼の右腕の皆さん。赤い衣装に身を包んだメンバーがステージに立つと、それまでとはがらりと異なる音世界が始まりました。ディレイのかかった呪文のような声に、ノイジーなギターが加わり、独特のリズムと音の反復が会場を引き込んでいきます。

途中には「鬼」も姿を現し、音のうねりに合わせて、躍動感あふれるパフォーマンスが繰り広げられました。音楽と身体表現が入り交じる、鬼の右腕ならではのステージです。

チンドン!あづまや|マーケットを巡る、賑やかな音と口上

マーケットエリアでは、チンドン!あづまやの皆さんが楽器を鳴らしながら会場内を練り歩きました。威勢のいい口上で各店舗を紹介し、会場を盛り上げます。

賑やかな音に誘われて、通りがかった皆さんも思わず足を止めます。お店の魅力を軽妙な語り口で伝えながら、マーケットを巡るチンドン!あづまやの皆さん。買い物や食事を楽しむ時間にも、お祭りらしい彩りを添えてくれました。

滞空時間 Taikuh Jikang|夕暮れに響く架空の南の島の民謡

夕方を迎え、代々木公園にも少しずつ暗さが増してきました。そんな時間帯に大舞台へ登場したのが、滞空時間 Taikuh Jikangの皆さんです。「架空の南の島の民謡」をコンセプトに、独自の音楽世界をつくり上げる滞空時間。不思議な言葉と旋律が、暮れゆく会場に響き始めます。

どこの国の言葉なのか分からない、けれど不思議と耳に残る歌声。異国の民謡を聴いているようで、どこか懐かしさも感じさせる音楽です。終盤には、ステージと会場の皆さんが声を出し合う場面も。最後は大きな歓声に包まれ、夕暮れの大舞台を締めくくりました。

フリースタイル盆踊り|国籍もジャンルも超えて自由に踊る

夜の表舞台では、フリースタイル盆踊りの皆さんによる踊りの輪が広がっていました。

江戸時代の踊りを現代に蘇らせ、決まった型にとらわれず自由に楽しむ盆踊り。提灯の下には太鼓や笛の音が響き、日本酒の振る舞いも。ベリーダンスの妖艶な動きや沖縄の楽曲も加わり、多彩な文化が入り交じります。

踊りの輪には、海外から訪れた方々の姿も。振り付けを知らなくても、周囲の視線を気にすることなく自由に身体を動かせるのが、この盆踊りの面白さです。肩書きも国籍もジャンルも関係なく、誰もが思い思いに踊る光景は、集楽座が大切にしてきた「ただの『にんげん』として集まる」という思いにも重なりました。こうして会場の熱気は高まり、いよいよ初日のフィナーレへ。

民謡クルセイダーズ|世界を巡る民謡で踊り明かすフィナーレ

初日の大トリを飾ってくださったのは、民謡クルセイダーズの皆さん。フリースタイル盆踊りで十分に温まった会場に、管楽器の華やかな音色とフレディ塚本さんの民謡が響き渡ります。

日本各地の民謡を、ラテンやカリブ海周辺の音楽など、世界のダンスミュージックと掛け合わせる民謡クルセイダーズ。管楽器の力強いフレーズに、ベースやパーカッションが刻む軽快なリズム。フレディさんの伸びやかな歌声も加わり、誰もが身体を動かしたくなるような音楽が繰り広げられました。

演奏が進むにつれて、大舞台の内側も外側も関係なく、会場の皆さんが踊り始めます。手拍子をしたり、隣の人と顔を見合わせて笑ったり。いつしかステージを囲む一帯が、ひとつの大きな踊り場になっていました。

「祭りは、いろんな人がいるから面白い」

民謡クルセイダーズのステージで、田中さんが語った言葉が印象的でした。

「祭りって、いろんなやつがいるのがいいよね。考えが合わないやつもいるけど、気がついたら肩を組んじゃったりしてたりね。そういうことがやりたいんですって、集楽座って」

考え方も、好きな音楽も、生まれ育った場所も違う人たちが集まり、気がつけば一緒に踊っている。その言葉は、この日の集楽座を象徴しているようでした。

難しいことはひとまず置いて、音楽を聴いて、楽しく踊る。そんな時間を、明日も皆さんと一緒に楽しめたらと思います。

集楽座は明日25日(日)も開催! 安部勇磨さんやELECTRONICOS FANTASTICOS!の皆さんをはじめ、個性豊かな出演者が登場します。初日にお越しくださった皆さん、ありがとうございました。明日も代々木公園でお待ちしています!

Photo by 前田 俊太郎
https://www.instagram.com/maedash_photo